乱読派の読書メモ

本好きの本好きによる本好きのための読書記録

「三体」劉慈欣

三体 (ハヤカワ文庫SF)

 

中国の作家さんが書いたザ・SF。

全3部作で2部と3部はそれぞれ上下巻の全5冊。

 

これ、去年(2021年)に読んだのですが、もっっっっっのすごい面白いかったです。

 

もう読み返したくて仕方ないくらいなのですが、この作品の中で出てきたいくつかの作品をクリアしてから再挑戦しようと寝かせてるところです。

まだ一読のみなので、また読み返した時にレビューするかもしれませんが、以降のメモを書いていくにあたり、これきっかけで読んだものもあるため、これを紹介しておかないと進めないのでとりあえず熱量高目情報薄目でご紹介。

それでもネタバレ的になるので、未読の方はぜひ以降は読まずにこの本を手に取ってみてください。少なくともSF好きなら損はしないと思います。

 

 

テレビか何かでさらっと触れられたのが妙に気になって購入した当作品。

はじめのほうは中国国内の独特の暗さと重さが手伝ってなかなか読み進めるのも難儀。脈絡なく異世界の描写も挟まって、SFとしてもガチめなので知識の少ないわたしにはなにやらよくわからない。

と思いつつ、妙な緊迫感があって飽きる間もなく、気づけばものすごい引きずり込まれてました。

決定的だったのは「脳だけを異世界に送り込む」話になったあたり。

うー--わー----ってどんどんどんどんのめりこんで、ページを繰る手が止まらず。

 

一部(本作)でうー--わー---ってなっていったん終わるのですが、二部三部と話はどんどんスケールがどでかく膨らんでいき、それがまた不自然なんだけどめちゃくちゃ自然でおもしろすぎる(語彙不足でスマン)。

大袈裟でなくわたしはこの本と出会えて幸せです。また何度でもこれを読めると思うとめちゃくちゃ楽しみで楽しいです。

ワクワクドキドキハラハラ全部詰め込まれていて、控えめに言って最高でした。

 

最終巻は読み終わるのが惜し過ぎてペースを落として読んでいたので、全5巻読破まで半年くらいかかっていたと思いますが、途中で話を忘れて読み直すようなこともまるでなく、先が気になりすぎて時間が空いても脳内で繰り広げられる活劇映画にすんなり戻れていました。

 

また読み返した際に何度でも暑苦しくレビューすると思います。何年後かな、結構すぐかな。

SFって、ほんと面白いです。

もっと知識があればもっと面白がれるのかもしれませんが、手持ちの情報で妄想をどこまでも伸ばしていくのもまた楽しいものです。

 

翻訳ものにしては気合の入った翻訳ぶりで(なんか日本語おかしいですがご勘弁)、表現のあれこれも非常によく書かれていて、翻訳のよさも作品の出来にひと役以上買っていると思います。

SFが苦手でない方はぜひご一読をお勧めします。いや、むしろあまりSFはって方ほど、開眼するきっかけになったりするかもしれません。

SFが大好きで、でもこれはちょっと…って方がいらしたら、むしろお話を聞いてみたいです。そこからまた何か開けそうな気もしますし。

 

なんにしても、読み返すのが楽しみな、ここ数年で最高に面白かったと人にお勧めできる大傑作です(主観)。