コミック出始めの頃から気に入って新刊を楽しみに待っていたが、このほど(といってももう結構経ったな)完結したのでメモ程度にあげておく。
ファンタジー+グルメ(?)という今はやりのジャンルを掛け算した異色と言っていい漫画ながら、妙に淡々とした進行具合で鷲掴まれた。
絵も丁寧で魅力的。ときどき誰が誰かわからなくなる瞬間もあるが、だいたいキャラも立っていて、特にファンタジー要素の各種は各自がイメージとして持っているそれと違和感なくフィットするだろうと思える。対象物への理解度が高い、感じ。
ドラクエとかファイナルファンタジーとかに触れ合ったことのある人なら、一度は自分がその世界に入ることを夢想したことがあろう。それを実現させてくれる。
それでいて生きとし生けるすべてのものが逃れられない食うという業の深さと面白さも描かれている。
途中脱線模様でどこへ行くのかハラハラしたが、最後はほんとうにしっかり綺麗に本題本質へ戻って風呂敷を全部たたんでくれた。
最終巻まで通して読んで、改めて近年では大収穫の名作だなと認識。
ってなんか語り口エラそうだが、単純に好き。面白い。
また何度も読み返すと思う。