やたらライトな小説を読みたくてこれと併せて買った。
こちら舞台は北鎌倉。予備知識としてはこの本のほうがタレーランよりはあった。と言っても、いわゆるライトノベルで、舞台は鎌倉、爆発的にヒットした、程度のものだが。
古書店主が謎解き役、そこにひょんなことから働くことになった俺が語り役ということで形状としてはタレーランに近いが、物語の軸に「古書」が来ることでだいぶ骨太な印象になっている。
本好きにはたまらないかと問われると、古書への愛はちょっといわゆる本が好きってのとはジャンルが違うって言うかだいぶコアだよね。
もちろんそれも含めて「本」として、というか「物語」として、面白かったわけだが。
終始読みやすく、本にまつわる人間模様と北鎌倉の情景もよく描かれていて、こりゃ流行るわけだなと納得。
こちらも続編はたくさん出ているようなので、また読むかもしれない。
タレーランの学生大喜びテイストなファンタジー感も良かったが、余計な雑学と少ししっとりしたオトナの雰囲気がある点で、個人的には僅差で本作に軍配かな。