だいぶ以前に娘くらいの年齢の方から勧められていた有川浩だったが、なかなか機会がなくこれまでたぶん未読だった。
勧められたのは図書館シリーズだったと記憶しているが、シリーズものはなぁ…ということで、心惹かれたこちらのタイトルを手に取った。
うーん、おもしろかった!
ジャンル分けを無理矢理するならライトノベルの類になるのかな。
そしてドラマだか映画だかにもなってるんだね、納得。
実話なのかと思わせる物語設計と、こちらが気恥ずかしくなるような爽やかな青春要素満載で、筆も良質でたいへん心地よい。
これは、高校生くらいで出会ってたらそりゃどっぷりハマるわー。ハマるわー(大事なことなので以下略)。
県庁というお役所を舞台に、あるあるすぎるお役所仕事をメッタ斬り。
限られたエリアと古臭いルールのなかでいかにいまどきの世の中に沿った世界を作り上げていくかという物語。
いやもちろん物語なので現実はなかなかそうそううまくいかないってのは、もはやオトナすぎるわたしにゃよくよくわかっているけども。
でも小説だもの、いいじゃない。
恋愛ものとしてはオトナが読むにはちときついが、よく取材もされていて、想像力も健全に広がっていて、なんだかとっても青くて若い、爽やかな苦みすら感じる本でした。
2,3年に1冊くらいなら読みたいかな。