乱読派の読書メモ

本好きの本好きによる本好きのための読書記録

純文学

「火花」又吉直樹

お笑い芸人ピースの又吉氏が書いた自伝的小説。 芥川賞を受賞して話題になったのが2015年、読もう読もうと思っているうちに月日が過ぎてようやく読めたのが最近。 とてもいい本だった。なるほど話題になるわけだ。 お笑い芸人であることを前提に、自伝的な内…

「箱男」安倍公房

安倍公房作品を手に取るのは「砂の女」に続いて二作目。 book.hampemtarutaru.com 「砂の女」は時代的背景もあって陰気ながらも理解できる良作だったと思いますが、この「箱男」は…。 うーん、良くも悪くも問題作、って感じでした。 難解。いや、難解という…

「沈黙」遠藤周作

遠藤周作というとユーモラスな話を書く人、という印象があるが、本職(?)はキリスト教作家。いやその肩書もどうかと思うが。 スコセッシが映画化したのが何年前だったか、評判になったよね。 いや、うん、見てないんだが。 非常に重い。苦しい。でも面白い…

「砂の女」安倍公房

友人に勧められてはじめて手に取った安倍公房という作家の本。 エグいというかグロいよ、とは貸してくれた方の談。 なるほど、エグい。 昆虫採集に出かけた変哲もない男が、砂の中でもがいて暮らす人々が生きる土地へ迷い込んで、その蟻地獄にまんまと捉えら…