なんだかライトなものが読みたくて、このあとに紹介する本と併せて買った1冊。
舞台は京都、ひっそり営業している珈琲店。
登場人物たちの名前がコーヒーの種類にかかっている、というつかみで完全にやられる。
こんなん、中高生のくらいの時にメチャクチャ憧れるやつじゃん。
設定だけでごはん3杯イケるやつじゃん。
大きな深刻な事件ではなく、日常にちりばめられたものを事件仕立てにしていくさまもたいへんライトで良い。
文章も読みやすく、キャラも魅力的でそれぞれ立っていて、「珈琲」「京都」を心行くまで堪能できる、ふんわり甘いラブミステリーに仕上がっている(そういうのでいいのか?)
こんな店あればめっちゃ通うよなー、と思いつつ、キャラ設定はある意味ファンタジーに近く、だからこそ安心して読めた部分はある。
構えず気楽に読み出せて、軽妙な筆に安心してページをめくることができ、ラストにはどんでん返しのどんでん返しもきちんと用意されていて、綺麗に風呂敷を畳んでくれた。
続編もたくさん出ているようなので、機会があれば手に取るかもしれない。