乱読派の読書メモ

本好きの本好きによる本好きのための読書記録

「義経じゃないほうの源平合戦」白蔵盈太

珍しく本屋で長時間悩んだ末に購入した新本。 出先で微妙に時間ができたため、読み切れる感じのライトめなボリュームがいいなと手に取った。初めて読む作者さん。 タイトルから平家物語のコミカルなウラ話的なものだろうと思っていたが、だいたい予想通りの…

「ブリキのギターに愛を込めて~イカサマイマサ」いまみちともたか

まさか書籍の紹介でこの人の名前を書くことになろうとは。 ボクらの世代じゃ知らない人もいなかろう、一世を風靡したバービーボーイズというバンドのギタリスト、いまみちともたか氏の(たぶん初の)エッセイ集。 バービーについて書くと長くなりそうなので…

「王子が私をあきらめない!」アサダニッキ

少女漫画はあんまり買っていないが、最近はちょいちょいスマホで試し読みをして気に入ったものはネット上で買って読んでいる。 本で買うほどではないけど最後まで読みたいなと思うもの。 www.hampemtarutaru.com そのなかのひとつ「王子が私をあきらめない!…

「勇気凛々ルリの色」浅田次郎

エッセイの類というのはたいがい面白い。 いや、もうちょっと正しく言うと、「小説家の」エッセイは面白い。 そりゃそうだ。筆一本で飯を食ってる文筆のプロが身近なアレコレを、ものによったら自分と同じものを見たり考えたりしたあれこれを文章化してくれ…

「コブラ」寺沢武一

◆出会ったころは幼すぎて 漫画好きなら知らない人はおらぬまい、コブラ。 アニメでは声を野沢那智氏が充ててる。映画版では松崎しげる氏で違和感あったなあ。あれはあれで好きだけど。 わたしのコブラとの出会いは非常に古い。たぶん幼稚園上がる前くらいだ…

「三体」劉慈欣

中国の作家さんが書いたザ・SF。 全3部作で2部と3部はそれぞれ上下巻の全5冊。 これ、去年(2021年)に読んだのですが、もっっっっっのすごい面白いかったです。 もう読み返したくて仕方ないくらいなのですが、この作品の中で出てきたいくつかの作品をク…

「箱男」安倍公房

安倍公房作品を手に取るのは「砂の女」に続いて二作目。 book.hampemtarutaru.com 「砂の女」は時代的背景もあって陰気ながらも理解できる良作だったと思いますが、この「箱男」は…。 うーん、良くも悪くも問題作、って感じでした。 難解。いや、難解という…

「エロイカより愛をこめて」青池保子

◆大好きな漫画 青池保子著「エロイカより愛をこめて」。個人セレクトベスト漫画10選に絶対入ってきます。 とはいえ、子供の頃は全然読んだことがなく、出会いはだいぶオトナになってからでした。 絵がいまいち苦手で、とっかかるのにちょっと気合が要る感…

「作家小説」有栖川有栖

有栖川有栖氏のジャンル分け不可な作家が主人公の不思議な短編集。 この人の作品は大好きで、数もかなり読んでいる。 おもに作家アリスシリーズと学生アリスシリーズだが、それ以外も追々紹介して行けたらと思っている。 本格ミステリ作家さんなのだけど、な…

「沈黙」遠藤周作

遠藤周作というとユーモラスな話を書く人、という印象があるが、本職(?)はキリスト教作家。いやその肩書もどうかと思うが。 スコセッシが映画化したのが何年前だったか、評判になったよね。 いや、うん、見てないんだが。 非常に重い。苦しい。でも面白い…